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日本人が大好き! 日常を切り取る男フェルメール

過去開催されたフェルメール展では、絵画を一目見ようと並ぶ人々の列ができ、来場時間帯によっては1時間程並ばないと美術館内に入れなかった時もあったそうです。
なぜ、フェルメールの絵はこれほどまでに日本人を魅了するのでしょうか。
フェルメールの作品「レースを編む女」「真珠の耳飾りの少女」を見ながら、その魅力に迫って行きたいと思います。

過去開催されたフェルメール展では、絵画を一目見ようと並ぶ人々の列ができ、来場時間帯によっては1時間程並ばないと美術館内に入れなかった時もあったそうです。
その大盛況ぶりから開催された2012年は「フェルメールイヤー」とも言われました。
なぜ、フェルメールの絵はこれほどまでに日本人を魅了するのでしょうか。
その魅力に迫って行きたいと思います。

フェルメールの本業は画家じゃなかった

ヨハネス・フェルメール(以下フェルメール)は17世紀オランダ絵画黄金期時代の画家。
しかし、その生涯と作品についての情報は少なく彼の存在は謎めいています。

実は、フェルメールの現存している作品は34点前後しかありません。
フェルメールと同時代の有名画家レンブラントが生涯で残した絵画の数は300点以上です。レンブラントの作品数と比べると、フェルメール作品の現存数の少なさが際立ちます。

今でこそ優れた画家として名声を派せるフェルメールですが、実は絵画で生計を立てていたわけでないのです。
なんと、彼の本業は画商だったのです。

彼は子供も多く、楽な暮らしではなかったようです。
現在のフェルメールの人気ぶりを見ると、彼が貧乏だったとは信じられません。

『レースを編む女』から見るフェルメールの作品の特色

フェルメール「The lacemaker」1671年頃

この作品はフェルメールの傑作『レースを編む女』です。
彼の作品のモチーフはもっぱら庶民の生活や風俗で、そのほとんどが室内です。
彼の作品は、日常をそのまま切り取ったかのような印象を私たちに与えてくれます。

彼は構図を意識し、光、形、色の三要素を駆使して作品を描きあげました。
『レースを編む女』では赤、青、黄の三原色をうまく使いお互いの色を引き立て合わせています。
また、壁を白色にするシンプルな構成で、光の要素をより鮮明に描き出しています。

作品をよく見てみると、手元の糸を鮮明描き、女性の顔など周りの情景をぼんやりと描いています。
これは絵画を見た人が最初に目を向ける位置を鮮明にするためです。
このような手法は当時としては珍しい手法であり、近代絵画の印象派の手法と似ています。

『レースを編む女』は、フェルメールの最も個性的な特徴部分を拾い上げて示しているのです。

フェルメールの鬼作『真珠の耳飾りの少女』

彼の作品を紹介する上で外すことができないのは『真珠の耳飾りの少女』でしょう。

フェルメール『真珠の耳飾りの少女』1665年頃

フェルメールの名作中の名作と称され、その謎を秘めた神秘的な魅力から「北のモナリザ」、「オランダのモナリザ」の異名を持ちます。
この絵画は未だに、いつ描かれたのか、何の為に描かれたのかなど、様々なことが謎に包まれています。
少女が放つ視線を浴びた観客は不思議な感覚を味わい、その美しさに酔いしれることでしょう。

フェルメールの作品が日本人を魅了する理由

日本で毎回大盛況を巻き起こすフェルメール展ですが、なぜフェルメールの絵は日本人に人気なのでしょうか?

フェルメールの作品が日本人を惹きつける秘訣は、作品の独特の静けさにあるのではないでしょうか。
フェルメールの作品は主張しすぎることはなく、また見るものを圧倒するような威圧感もありません。常に静かで見る者を独特の世界の中に引き込みます。

日本の潜在的美意識には侘び寂びの心があります。日本人は静寂の中に、奥深さや豊かさを感じるのです。
フェルメールの作品が日本人を魅了する理由は、彼の作品が日本人のメンタリティーを刺激しているからかもしれません。

フェルメール展は、日本で約4年に1回の頻度で開催されています。
次に開催せれるのは2018年か2019年辺りでしょうか。
次の機会も大盛況間違いなしでしょう。
フェルメール展が開催されたら、足を運んでみては如何でしょうか?

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