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なぜ怖い? 華麗なバレエの本当の舞台裏を描いた、孤独な画家ドガ

エドガー・ドガは同世代の画家の中でもひときわデッサン力が優れていました。
オペラ座の練習室で稽古する踊り子や、舞台上で華麗に変身する踊り子たちを愛らしく描いたドガの絵は有名です。
また彼の描いた「エトワール、または舞台の踊り子」という絵に、「怖い」と感想を持つ方も少なくありません。
なぜ優雅なバレエの絵が「怖い絵」と感じるのかその理由と、ドガについて詳しく紹介します。

エドガー・ドガは同世代の画家の中でもひときわデッサン力が優れていました。
オペラ座の練習室で稽古する踊り子や、舞台上で華麗に変身する踊り子たちを愛らしく描いたドガの絵は有名です。
また彼の描いた「エトワール、または舞台の踊り子」という絵に、「怖い」と感想を持つ方も少なくありません。
なぜ優雅なバレエの絵が「怖い絵」と感じるのかその理由と、ドガについて詳しく紹介します。

プライバシーを厳重に守った、孤独な画家「ドガ」

ドガはフランス印象派の画家です。彫刻家としての経歴も持ちます。
本名はイレール・ジェルマン・エドガー・ドガ(以後ドガ)と言います。

ドガは18歳のとき、法律を学ぶことを放棄し、画家を志します。
ドガは過去の巨匠たちの伝統を尊重しましたが、彼自身のインスピレーションはパリの日常生活から得ました。
彼の作品に踊り子を描いたものが多いのもその為です。

ドガは内気で不器用な男であったといわれます。
プライバシーを厳重に守り、超然とした生活をおくっていたそうです。
彼にはほんの数人の親しい友人がいただけで、女性関係はあまり知られていません。
彼は生涯を全て芸術に捧げたのです。
ドガは83歳で静かにその生涯を終えました。

なぜ華やかな「バレエのレッスン」を描いた理由

孤独な生涯とは裏腹に、ドガの作品は清々しい爽やかな作品が多いのです。

エドガー・ドガ バレエのレッスン”Classe de danse”

作品の中でもひときわ有名な作品です。
この作品でドガはパリ・オペラ座の若いバレリーナたちの厳しい練習風景を描いています。
この作品を生み出す為に、彼はオペラ座の舞台裏に惜しみなく通い、練習中のバレリーナをスケッチしました。
そして、膨大なデッサンをもとに最終的な「バレエのレッスン」の構成を作り上げました。

ドガはある有名な言葉を残しています。
「同じ主題を10回でも100回でも描かなければならない。」
いかに彼が熱意を持って芸術に接していたかがわかります。

怖い絵? あなたはドガの作品をどう感じる

エドガー・ドガ『踊りの花形(エトワール、あるいは舞台の踊り子とも呼ばれる)』


華やかなバレエを描いた作品をみて、意外にも「怖い絵」と感想を持つ方も少なくありません。
優雅で華やかなバレエで、なぜマイナスの感想を抱くのでしょうか?

この絵が怖い理由は、当時の真実が写し出されているからです。
当時バレリーナ(踊り子)という職業は非常に身分が低かったのです。
一説によると娼婦と同程度の存在だとみなされていたそうです。

踊り子の表情を見てみましょう。
彼女は楽しそうに踊っているでしょうか?
あまり楽しそうに踊っている感じがしないのです。

そこで舞台袖から身体の半分だけを覗かせている男に注目です。
彼は一体どのような身分の男だと思いますか?
彼は踊り子のパトロンであるといわれています。

つまり、踊り子は舞台袖のパトロンに媚を売っているのです。
パトロン認めてもらった踊り子は、お金がもらえたり豊かな暮らしができました。
踊り子として成功するには、パトロンを多く作ることが必要だったのです。

そんな社会に渦巻く闇を暗に示しているからこそ、このドガが描いた「エトワール、または舞台の踊り子」は怖い絵として巷で噂になっているのです。

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