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レオナルド・ダヴィンチとモナリザ 作品の謎をカンタンに解説!

口元にほのかな微笑みを浮かべ、優しくで見つめる姿を描いたレオナルド・ダヴィンチの名作モナリザは、世界中で知らない人はいないほど有名な作品。
「ダヴィンチコード」など映画や本のモチーフになるほど、秘められた謎は多く正確なことはほとんどわかっていません。
今回はレオナルド・ダヴィンチとモナリザのミステリアスな謎を、簡単に解説していきます。

口元にほのかな微笑みを浮かべ、優しくで見つめる姿を描いたレオナルド・ダヴィンチの名作モナリザは、世界中で知らない人はいないほど有名な作品。
「ダヴィンチコード」など映画や本のモチーフになるほど、秘められた謎は多く正確なことはほとんどわかっていません。
今回はレオナルド・ダヴィンチとモナリザのミステリアスな謎を、簡単に解説していきます。

レオナルド・ダヴィンチの生い立ち

1452年フィレンツェ近くのヴィンチ村で裕福な公証人の私生児として生まれたレオナルド・ダヴィンチ。
14歳ころににフィレンツェの名門工房で修業を始めます。
すぐに頭角を現し、初めて描いた絵画で師を凌ぐ才能を発揮。
師匠ヴェロッキオが2度と絵筆を持たなかったと伝えられるほど、早くから絵の才能を発揮しました。
ミラノやフィレンツェで絵画のみならず建築家や軍事技術者など幅広い分野において類まれな才能を発揮し、万能の天才と称されます。

レオナルドの日記にも書かれなかった、モナリザの肖像画

晩年は最後のパトロンであったフランス王フランソワ1世の招きでアンボワーズの宮廷へ行き、そこで67歳の生涯を終えます。
レオナルドが最後まで手元に残していたのが「ラ ジョコンダ」というモナリザの肖像画。
日記を頻繁に書いていたレオナルドですが、この絵に関して全く記録がなかったため、彼の死とともにすべてが謎に包まれました。

モナリザのモデルは誰? ジョコンドの妻リザ夫人説

レオナルドの死後約30年ころに「芸術家歴伝」の中でヴァザーリが、フィレンツェの商人ジョコンド氏がモナリザの肖像画をレオナルドに依頼したと書きました。
モナとは「私の貴婦人」を意味し、ジョコンド氏の妻がリザという名前だったことから、この絵を「モナリザ」と呼ぶようになります。

モナリザのモデルにまつわる都市伝説

しかし、リザ夫人がモデルだったというヴァザーリの説には納得できない部分も残ります。
まず、彼の文章には実際の作品を見ていないのではないかという記述があります。
注文した肖像画であれば、注文主が手元に持つはず。レオナルドがモナリザの画を死の床まで、持っていた理由が説明できません。

この絵は肖像画であるにも関わらず本人を特定できる特徴がなく、背景も実際にはあり得ない景色が描かれ場所が特定できません。
そのためモナリザの正体をめぐる都市伝説が現代にいたるまで繰り広げられ、技術的にも検証が続けられています。

モナリザの正体は、レオナルドの秘密の恋人?

数あるモデル候補の中でも最も有力なひとりは、マントヴァの侯爵妃イザベラ デステ。
レオナルド ダヴィンチはルネサンスの宮廷文化が栄えるマントヴァに滞在した時期があり、当時世界一のファーストレディと呼ばれたイザベラ妃に肖像画を依頼されています。
結局この肖像画は未完成のままで終わり、未完のスケッチの肖像画は現在ルーヴル美術館に展示されています。

スケッチのイザベラ妃は横を向いていてモナリザとは構図が違います。
しかしモナリザと額も髪の毛も非常によく似ています。
侯爵妃に秘密の恋をしたために生涯結婚しなかったレオナルドが、完成させた肖像画を手元に残し大切にしていたというロマンチックな説。
しかし2013年スイスでレオナルドの作とほぼ断定できるイザベラ デステの完成した肖像画が見つかったため、イザベラ妃の肖像画という説は弱くなりました。

モナリザはレオナルド・ダヴィンチの自画像だった?

イメージ画像

モナリザは女性を描いたのではなく、レオナルド自身の自画像だという説もあります。自画像の顔や額の比率がモナリザと同じだというのが理由です。実際は現在のコンピューターグラフィックの技術を駆使した様々な分析が続けられていますが、いまだに確証は見つかっていません。

モナリザ騒ぎで、墓まで掘り起されたリザ夫人

モナリザの正体を探すために近年赤外線による調査が行われ、服や髪型からリザ夫人に有利な証拠が新たにいくつかに見つかりました。
さらにイタリアの研究チームがリサ婦人の実際の顔立ちを再現するために、墓からリザ夫人らしき骨を取り出しました。
ところがリサ婦人の子孫の墓が損傷し現代の技術ではDNA検査が不可能だったため、結論は先送りとなりました。

ダヴィンチの死から500年近く現在にいたるまで研究や議論が続けられているモナリザの謎。
実際のところレオナルド ヴィンチ本人についてさえもわからないことだらけで、数々の都市神話が作られているのです。
永遠に解けない謎を生み出しだダヴィンチは、まさしく万能の天才だったのでしょう。

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