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被害総額45億円以上!美術界を驚愕させた天才贋作師ベルトラッチとは?

被害総額45億円以上。世界の美術界を揺るがした贋作事件、天才贋作家ベルトラッチ。
美術史、絵画の理論、技術などあらゆる面において誰よりも徹底的に研究を重ね、
業界のプロを欺いた「驚きの贋作事件の真相」をご紹介します。

「美術館で鑑賞している絵がもし贋作だったら?」

美術館の展示品はプロが選んでいるから偽物はないと思っていませんか。
もしかしたら、あなたのお気に入りの絵は贋作かもしれませんよ。

ときに天才贋作師の技量はプロの鑑定士の目すら凌駕します。
知らぬが仏。贋作だと知ってしまたらショックですよね。
実際、贋作が本物の作品として展示されているケースはよくあるのです。

今回は、現代に生きるある天才贋作師を取り上げます。
あなたのお気に入りの絵は実は彼が描いたものかもしれませんね。

被害総額45億円以上、天才贋作師ベルトラッチ

紹介するのは天才贋作師・ウォルフガング・ベルトラッチ(以後ベルトラッチ)です。
ベルトラッチは美術史、絵画の理論、技術などあらゆる面において誰よりも徹底的に研究を重ねました。
そして研究を重ね習得した絵画技術で業界のプロたちをことごとく欺き続けました。
彼の贋作による被害総額はなんと45億円以上ともいわれます。

しかしながら、嘘はいつか発覚するというのが世の定めです。
ベルトラッチは2011年に詐欺容疑で有罪判決を受けました。

しかしながら、今でも市場にはベルトラッチの描いた贋作が本物として数多く存在しているとのことです。

なぜ騙された? 驚愕のベルトラッチの贋作手法とは

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なぜベルトラッチはいともたやすく業界のプロを欺くことができたのでしょうか?
その秘密は彼の贋作手法にあります。

ベルトラッチの贋作手法には大きく分けて二種類あります。
1つは、有名な画家が描いたという形跡は残っているが、その行方が分かっていない作品を描く手法。
そしてもう1つは既存のコピーを描くのではなく、「本人が描いたに違いないと思わせるオリジナルの作品」を描くという手法です。

行方不明の作品ばかりを描く、ベルトラッチの本当の理由

行方が分からない作品とは、「カタログにこそ掲載されているが、その絵のタイトルと簡単な解説だけの作品」です。
実は行方が分からない作品は、意外に見つからないものなのです。
窃盗などに合いコレクターに売られていた場合は市場に出回るのは絶望的でしょう。
また行方の分からない作品はその詳細が分かっていないことが多いので、贋作だとしても鑑定が甘くなるのです。
それどころか、消えていた作品が見つかったと美術界が喜ぶのです。
ベルトラッチは、こういった行方の分からない作品をターゲットにして描いたのです。

美術界の特徴を逆手にとる、ベルトラッチの意外な方法

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ベルトラッチがもう一つターゲットにしたのが有名画家のオリジナルの作品を生み出すということです。

大概の画家には人生における空白期というものがあります。
ある作品を発表してから、次の作品を発表するまでの間です。
画家によってはその時期がかなり長いときもあります。
彼はそんな空白期を狙ったのです。
有名画家が空白期に描いた、新発見の作品として売り込んだのです。

美術界にとっても有名画家の新しい作品が発見されることは嬉しいニュースです。
ベルトラッチはそんな美術界の特徴すら利用したのです。

結果として、ベルトラッチは数多くの贋作を生み出し、巨額の富を築きました。
彼の描いた贋作の数は2000点以上と言われます。

過去にはピカソ鑑定士が、ベルトラッチの描いた7点の贋作を本物と認定したほどです。

今でもどこかの美術館でベルトラッチの描いた贋作が本物の作品として展示されてるかもしれません。

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